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2018 理事長所信

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夏目理事長顔写真(小)

 

 

「刹那を踊れ〜未来につながる今を生き抜く〜」

 

 

 

 

 

【はじめに】

戦後の焼け野原から復興を遂げた日本は、昭和の高度成長期を経て国際社会にも影響を与えるほどの経済大国となりました。しかし、昨今のグローバリゼーションがもたらす変化に翻弄された我が国は、世界規模の経済危機に加え急激な人口減少の影響によって、まさに混沌というべき時代を迎えています。そして、今後はさらに急速に変化を続け、今までの常識や価値観が簡単に覆(くつがえ)る世の中になっていくことはもはや想像に難くありません。

この移り変わりの激しい時代において、私(わたくし)たちはどのような意識を持つべきなのでしょうか。過去に囚(とら)われ、時代の変化を悲観して立ち止まっていても時は過ぎていってしまうでしょう。産業革命や高度成長期といった新たな常識や価値観が生まれる節目が必ずあったように、今こそがその新たな時代への入り口なのだと受け止め、未来に向けて歩みを進めていかなければなりません。

「変化はコントロールできない。できることは、その先頭に立つことだけである」  ピーター・ドラッカー

日本の青年会議所は1949年の東京青年会議所設立以来、日本各地で次々とその産声を上げ、国と歩みを共にしてまいりました。私(わたくし)たち豊川青年会議所も、1959年9月の設立より「明るい豊かな社会の実現」を旗印に掲げ、地域に根差した活動を続けています。

青年会議所は、1年ごとに全ての組織が刷新(さっしん)される単年度制を採用しています。つまり、本年で59年目を迎える豊川青年会議所は、これまでに58回の組織改編を行い、常に新しい視点を取り込むことで、時代の変化に順応し続けてまいりました。

これまでの半世紀以上に渡る先人たちの奮励(ふんれい)が、このまちに確かな変化をもたらして来たことは疑う余地がありません。だからこそ、私(わたくし)たちはその偉大な実績の上に胡坐(あぐら)をかくのではなく、未来につながる前向きな変化を起こすために、その先頭に立つべく行動していかなければならないのです。歴史と革新。二つの強みが共存する類い稀な団体として、激動の時代を先駆ける青年として、確固たる気概(きがい)を持って取り組んでまいります。

 

【子供たちに自信を】

日々膨大な情報が行き交う現代では、自身にとって必要なものを選別し、取り込むか否かを主体的に判断することが求められます。しかしながら、文部科学省・国立教育政策研究所の調査によると、日本の小中学生は、根拠を示しながら自分の考えを述べたり、得られた結果から分析をして解釈・考察したりすることについて課題があるとされており、複雑化する社会に翻弄(ほんろう)される危険性を孕(はら)んでいると言えます。

では、子供たちが自ら考え、自ら判断できるようになるためには何が必要なのでしょうか。それは、自分に自信を持つことであり、その第一歩として自己を肯定できる感覚を持つことだと考えます。できないことに直面した時、「なぜ自分はできないのか」と悲観するのではなく、「自分はできないのだ」と肯定的に受け入れることで、初めて「どうしたらできるのか」を考えられるようになります。そして、「できるようになる自分」をイメージして取り組み、実際に「できるようになった」という経験を積み重ねていくことで、少しずつ自信を深め、次第に根拠を伴った判断力が身に付いていくのです。結果は後からついてくるものであり、さほど重要ではありません。経験こそが最も大切な要素です。

豊川の未来の創り手である子供たちに、自己を肯定し、前向きな経験を積み重ねていくことの大切さを伝えられる活動を展開していきます。

 

【豊川市民としての自覚】

成熟国家となった現在の日本では、行政サービスやインフラが「当たり前にあるもの」になってしまっているのではないでしょうか。また、相次ぐ失言や不祥事、それを助長する報道により政治家への不信感は募り、政治への関心が薄れていると感じます。

それを裏付けるかのように豊川市の自治体選挙の投票率も年々下降傾向にあり、直近の市長選では37.24%と近年稀に見る低い結果となっています。このまま、まちの行く末を左右するリーダーの選択を他人任せにしてしまって良いのでしょうか。来年には現市長が任期満了を迎え、選挙が行われることになります。これを見据え、私(わたくし)たちは、一人ひとりがまちを構成する1つのピースであることを自覚し、まちの未来を選択できる市民となっていかなければなりません。

また、政治離れの傾向は若い世代にも顕著に表れています。原因はどこにあるのでしょうか。一口に地方行政と言っても、首長(しゅちょう)と議会の関係性や、予算の権限の所在など、知っておくべきことは多くあります。しかし、住み暮らすまちがどのように運営されているのかについて学ぶ機会は、教育課程も含め、これまで殆どありませんでした。

つまり、若者の政治離れの大きな理由のひとつには、単純に「知る機会に恵まれなかった」ということがあるのではないでしょうか。一昨年より選挙権年齢が18歳に引き下げられ、若い世代の政治参画が求められている今だからこそ、豊川に住まう若者と共に政治ついて知り、考える機会を創造してまいります。

 

【豊川を好きになって欲しい】

急激な人口の減少により、社会は様々な変化を余儀なくされることになるでしょう。豊川市の人口推計を見ても今後は徐々に減少傾向にあり、健全な経済活動を維持するためには人口の社会増加と交流人口の拡大が必要になります。

人口の社会増加とは、豊川市から出ていっていしまう人よりも豊川市に移って来る人が多い状態を言います。つまり、豊川市に愛着をもち、将来も住み続けたいと思う人が多ければ多いほど、人口の減少は緩和されるということです。では、市民がまちに愛着を持つには何が必要なのでしょうか。そのカギは、自らが暮らすまちの「らしさ」を知るということだと考えます。「らしさ」を知らなければ良さにも気が付くことができず、愛着を持つことが困難になるのではないでしょうか。

例えば、豊川市は昭和20年、当時の豊川海軍工廠の空爆を経験し、戦争被害の当事者として平和都市宣言をしているまちです。また、2箇所の東名高速道路のインターチェンジと19の鉄道駅を擁する交通の便が良いまちでもあります。そして、地域経済分析システム「RESAS」の流動人口メッシュを見てみると、賑わいのある地域が市内の離れた場所に点在する多核型のまちという特徴も持っています。このように、私(わたくし)たちのまち「らしさ」とは何なのかを紐解(ひもと)いて、市民の皆さんと共有し、まちへの愛着を育ててまいります。

また、交流人口の拡大のためには、まちの特色を見出し、発信していくことが必要となります。豊川市には、豊川稲荷をはじめとする歴史名所や、豊川いなり寿司、豊川バラなどの名産品がありますが、まだまだ世に出ていない魅力的な資源があるはずです。「豊川のブランド」として親しまれる地域資源を確立し、豊川市民の皆様と共有していくことで、一人でも多くの「豊川のFAN」を増やすことを目指し、取り組んでまいります。

 

【新たな時代の経済人とは】

ICT、IOTの急速な発展はこの世界に情報革命をもたらしました。また、AIの産業運用に関わる研究も進んでおり、オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授の論文をもとに野村総合研究所が行った試算によると、今後10~20年の間に日本の総雇用の約49%に当たる職業が自動化可能であるとの推計がなされました。これからの職業の在り方、人の働き方が大きく変わろうとしています。

私(わたくし)たちは青年経済人として、この構造の変化を悲観して立ち止まっているわけにはいきません。企業が事業を存続し、まちに雇用を創出し続けていくためには、社業に関わる一人ひとりが常にアンテナを高く張り、時代の変化を予見して、迅速に行動を起こしていく必要があります。

また、これからますます複雑化する社会にあって、人が提供できる価値というものについて真剣に向き合って考えなければなりません。効率化が正義、グローバル化が正義だと必ずしも言えなくなってきている現代の価値観の変化の中で、人が担うべき役割とは何なのか、これからの人材に求められる資質がどのようなものかを追求していくことが、人とテクノロジーの共存につながるのです。

歴史を振り返れば、大きな枠組みの転換は、その後の革新的な発展への機会となってきました。率先して変化の先頭に立ち、時代の節目を好機と捉え、柔軟な思考を持った新時代の経済人となるべく歩みを進めてまいります。

 

【人は資源、人は価値】

豊川青年会議所は一般社団法人という法人格を冠しています。社団法人とは、一定の目的のために構成員が集まり、法律で権利義務の主体となることを認められた団体のことを言います。この社団法人において、要(かなめ)となる資源は文字通り組織を構成する「人」であり、会員の数と質が、そのまま会としての力の大きさであると言っても過言ではありません。また、私(わたくし)たちは各種事業を構築する段階において、会員同士による議論に多くの時間を注ぎます。議論に多様な人材が参加することで、多角的な視点が加わり、多くの発想を取り込んで導かれた結論は、より研ぎ澄まされたものになるでしょう。つまり、多様な意見の創出が期待できるという意味においても、多くの人材が集まることには価値があるのです。

会員が40歳で卒業を迎える青年会議所の組織は、新陳代謝の良さと裏腹に会員数の急激な減少というリスクを抱えています。近年は新規会員の獲得に成功していると言えるものの、4年後には豊川青年会議に所属する現会員の約半数が卒業を迎えることが決まっており、今後も新たな会員の獲得を続けることは至上命題となります。

2019年に控える一般社団法人豊川青年会議所の創立60周年に向け、地域で活躍する素晴らしい人材を一人でも多く迎え入れ、組織の活性化を図ってまいります。

 

【効果的な情報発信を】

不言実行。自ら率先して黙々と行動することで、その姿が周りの共感を誘い、結果として運動が広く伝播されていく。人の行動とはかくあるべきだと考えます。また、百聞は一見に如かずというように、実体験に勝る価値評価は無いということも間違いはないでしょう。

しかし、多様な選択肢が溢れる現代では、人々が行動判断をする際に具体的な情報を求めるようになってきたと感じます。言い換えれば、ある程度の期待値を確認できないものに対して、時間やお金を費やすことを敬遠する傾向にあると言えます。

このような時代において、一人でも多く人の関心を得るためには、その内容に期待感を抱いてもらえるような、魅力的な情報を発信していかなければなりません。さらに、期待感と共に重要なポイントは情報発信のスピード感です。決定事項は、出来るだけ早くリリースし時間の経過による情報の陳腐化を防がなければなりません。

活動の本質である事業の精度を追い求めること、一人ひとりが積極的な行動を起こすことを大前提としたうえで、ターゲットを見据えた媒体を取捨選択し、様々な主体と連携した、迅速かつ多面的な情報発信を模索してまいります。

 

【時代に即した心ある組織に】

青年会議所は単年度制を採用する組織です。豊川青年会議所も1年毎にリーダーを含む主要な人員を入れ替え、新たな方針を掲げ、常に新しい環境を築きながら活動をしています。その中で、活動の枠組みとなる組織運営も、時代の移り変わりに合わせて幾度と無く見直しを行ってまいりました。

業務の効率化や簡素化は、限られた時間を有効に活用するために必要な取り組みですが、人が資源の青年会議所において、心を蔑(ないがし)ろにした運営を行ってしまっては本末転倒です。人は、人とのつながりの中でこそ自分の価値を見出すことが出来る生き物だと考えています。組織として、変えるべきことは変えていくという強い決意とともに、仕組みの変更が会員同士の心のつながりを阻害する可能性を孕(はら)んでいることを踏まえ、大胆かつ慎重に取り組んでまいります。

そして、会員同士の心のつながりを築くためには、より多くの苦難とそれ以上の喜びを共有することが必要であると考えます。真剣に活動をしていれば、時には厳しい意見をぶつけ合うこともあるでしょう。しかし、悩み抜いた末に得られた成果に対しては、最大の賛辞を送り、労いの言葉をかけ、感謝の意を伝えていきましょう。それが、同志として喜びを共有し、達成感を高めることにつながり、また新たな一歩への活力を生むのです。

さらに、青年会議所の魅力の一つに、様々な活動で得られる貴重な経験があると考えています。一見理不尽にも思える手法による、地道で泥臭い活動の中にこそ、会員の資質を向上させる要因が詰まっているのも事実なのです。経験が人を成長させる最大の糧であると信じ、今の時代に即しつつ心の通った組織構築を進めてまいります。

 

【むすびに】

青年会議所の活動とは「先まわり」であると考えます。いずれ訪れる課題を見極め、「先まわり」して対策を講じ、進むべき方向へ導く。青年会議所とはそういう団体でなくてはなりません。道に例えるのであれば、荒原を切り開き、道標をたて、時には道創りの革新的な工法を見出す。そうやって常に未来を見据え、後に節目となる今を創り上げることに力を注ぐのです。

また、どんなに崇高な理念を掲げ、綿密な理論を展開しても、それを実行に移さなければまちに変化を起こすことは叶いません。限られた時間の中で、未来を変えるためには、今、行動をするべきなのです。

 

「今日という日は、残りの人生の最初の一日である」  チャールズ・ディードリッヒ

 

私(わたくし)たち豊川青年会議所は、今この時に力を尽くします。過去は変えることができません。未来を憂いてもどうにもならないこともあるでしょう。であるならば、自らの手で変えることのできる今に光を当て、全力で生きることこそが私(わたくし)たち青年の使命ではないでしょうか。その一つひとつの確かな今の連続が、結果としてまちの未来を明るく輝かせるのだと信じて、挑み続けることをここに誓います。

会員一人ひとりが、豊川の未来を想像し、意義ある時を積み重ねるべく、その時、その一瞬を大切に、今という刹那を大切に活動してまいります。

 

【2018年度活動方針】

1.未来につながる前向きな変化の先頭に立つべく、今を大切に行動してまいります。

2.豊川「らしさ」を発信し、「豊川のファン」を増やすことを目指します。

3.心の通った組織として、地域とのつながりを基軸とした活動を展開いたします。

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